年齢を重ねると、これまで何気なく上り下りしていた自宅の階段が、少しずつ不安な場所に変わっていきます。
「最近、階段を下りる時に足元が怖い」
「手すりにつかまらないと2階に上がれなくなった」
「親が階段を使わなくなり、2階の寝室に行かなくなった」
「転んでからでは遅いけれど、何をすればいいかわからない」
こうした悩みは、決して特別なものではありません。高齢になるにつれて筋力やバランス感覚、視力、反射神経は少しずつ変化します。昨日まで大丈夫だった階段でも、体調が悪い日、荷物を持っている時、夜間に足元が見えにくい時など、思わぬ事故につながることがあります。
特に階段は、家庭内の中でも注意が必要な場所です。段差が連続しているため、わずかな踏み外しでも転落につながりやすく、骨折や頭部のけがなど、生活に大きな影響を与える事故になることがあります。だからこそ大切なのは、「転んでから考える」のではなく、「転ぶ前に備える」ことです。
その選択肢の一つが、家庭用の階段昇降機です。

目次
1. 高齢者の家庭内事故は“自宅の階段”でも起きている
2. 階段事故が怖い理由:骨折・頭部外傷・入院リスク
3. まずできる対策:手すり、滑り止め、照明、段差解消
4. それでも階段の上り下りが不安な場合は、階段昇降機という選択肢
5. ホームエレベーター・段差解消機・スロープとの違い
6. 価格・工事期間・助成金の確認ポイント
7. ダイコーに相談できること
8. 階段の写真だけでも、設置可否を確認できます
高齢者の家庭内事故は“自宅の階段”でも起きている
高齢者の事故というと、外出中の転倒や交通事故を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし実際には、住み慣れた自宅の中でも多くの事故が起きています。
長年暮らしてきた家は、本人にとって安心できる場所です。しかし、家の構造は若い頃の身体能力を前提につくられていることも少なくありません。玄関の上がり框、浴室の出入口、部屋と廊下の小さな段差、そして階段。こうした場所は、元気な時には気にならなくても、足腰が弱ってくると大きな負担になります。
階段は特に、上りよりも下りで不安を感じる方が多い場所です。上る時は足を持ち上げる力が必要ですが、下りる時は体重を支えながら一段ずつ降りる必要があります。膝や腰に痛みがある方、杖を使っている方、ふらつきがある方にとっては、毎日の階段が大きなストレスになります。
また、高齢者本人は「まだ大丈夫」と思っていても、ご家族の方が見ると危なっかしく感じることがあります。手すりを強く握っている、途中で休む、階段を避けて1階だけで生活するようになった。こうした変化は、階段に対する不安が増えているサインかもしれません。
階段事故が怖い理由:骨折・頭部外傷・入院リスク
階段での事故が怖いのは、単に「転ぶ」だけでは終わらない可能性があるからです。
平らな床での転倒でも、高齢者の場合は骨折につながることがあります。まして階段では、高低差があるため、転落時の衝撃が大きくなります。足首、膝、腰、腕、肩、頭部などを強く打つことで、入院や手術が必要になるケースもあります。
特に高齢者にとって骨折は、その後の生活に大きく影響します。入院中に筋力が落ちる、歩くことに不安を感じる、外出の機会が減る、介護が必要になる。事故そのものだけでなく、その後の生活範囲が狭くなってしまうことが問題です。
また、階段で一度怖い思いをすると、本人が階段を避けるようになることもあります。2階に寝室があるのに1階で寝るようになる。洗濯物を2階に運べなくなる。趣味の部屋や仏間に行けなくなる。すると、家の中で使える空間が限られ、暮らしの質が下がってしまいます。
住み慣れた家で、できるだけ長く安心して暮らすためには、階段の不安を早い段階で見直すことが大切です。
まずできる対策:手すり、滑り止め、照明、段差解消
階段の安全対策として、まず考えたいのは住宅環境の見直しです。
たとえば、手すりの設置。片側だけでなく、必要に応じて両側に手すりを設けることで、上り下りの姿勢が安定しやすくなります。手すりの高さや太さ、握りやすさも重要です。単に取り付ければよいのではなく、実際に使う方の身長や身体の状態に合っているかを確認する必要があります。
次に、滑り止めです。階段の踏み面が滑りやすい素材の場合、滑り止め材やマットを設置することで、足元の不安を軽減できます。ただし、マットの端がめくれていたり、厚みがありすぎたりすると、逆につまずきの原因になることもあります。安全のためには、設置後の状態確認も大切です。
照明も見落とせません。階段が暗いと、段差の境目が見えにくくなります。特に夜間、トイレや水分補給で移動する時には注意が必要です。足元灯や人感センサー付き照明を取り入れることで、暗がりでの踏み外しを防ぎやすくなります。
また、階段以外の段差も確認しましょう。玄関、廊下、浴室、トイレ、勝手口など、家の中には小さな段差が多くあります。階段昇降機だけでなく、手すりや段差解消、床材の見直しを組み合わせることで、家全体の安全性を高めることができます。

それでも階段の上り下りが不安な場合は、階段昇降機という選択肢
手すりや滑り止めを設置しても、階段そのものの上り下りが大きな負担になる場合があります。
足腰の力が弱くなっている方、膝や腰に痛みがある方、杖を使っている方、階段の途中で息切れする方、転倒経験がある方にとっては、階段を一段ずつ移動すること自体が危険になることがあります。
そのような時に検討したいのが、階段昇降機です。
階段昇降機は、階段に沿って設置したレールの上を、いすに座ったまま昇り降りできる設備です。自分の足で階段を上り下りする負担を減らし、2階や3階への移動をサポートします。
「2階に上がるのが怖いから寝室を1階に移す」
「階段が不安だから外出や家事を控える」
「家族が支えながら階段を上り下りしている」
こうした状況になる前に、階段昇降機を検討することで、ご本人の移動の安心だけでなく、ご家族の介助負担を軽減できる可能性があります。
階段昇降機は、直線階段だけでなく、曲がり階段や踊り場のある階段に対応できる場合もあります。屋内だけでなく、玄関前や屋外階段など、住まいの状況に応じて検討できるケースもあります。
もちろん、すべての階段に同じように設置できるわけではありません。階段の幅、形状、勾配、踊り場の有無、周囲の壁や手すりの位置、利用される方の身体状況などによって、適した方法は変わります。そのため、早い段階で専門会社に相談することが重要です。
ホームエレベーター・段差解消機・スロープとの違い
階段や段差の対策には、階段昇降機以外にもさまざまな方法があります。
たとえば、ホームエレベーター。上下階の移動をより快適にできる設備ですが、建物の構造や設置スペース、工事規模、費用などの面で大がかりになることがあります。新築時や大規模改修時には有力な選択肢ですが、既存住宅に後付けする場合は、十分な検討が必要です。
段差解消機は、玄関や屋内外の小さな高低差を移動するために使われることがあります。車いす利用の方や、玄関アプローチの段差対策として検討されることが多い設備です。ただし、階段のように複数段が連続する場所では、階段昇降機の方が適している場合があります。
スロープは比較的シンプルな段差対策ですが、勾配を緩やかにするためには長い距離が必要です。玄関前などに十分なスペースがある場合は有効ですが、屋内階段や急な外階段では設置が難しいこともあります。
階段昇降機は、既存の階段を活かしながら設置を検討できる点が特徴です。家全体を大きく改修するのではなく、今ある階段に合わせて移動手段を追加するという考え方です。
大切なのは、「どの設備が一番高性能か」ではなく、「その家、その人、その暮らしに合っているか」です。ご本人の身体状況、ご家族の介助状況、家の構造、将来の暮らし方まで含めて考えることで、より納得のいく選択ができます。
価格・工事期間・助成金の確認ポイント
階段昇降機を検討する時、多くの方が気になるのが価格です。
費用は、階段の形状や長さ、屋内か屋外か、直線階段か曲がり階段か、必要な機能、設置条件などによって変わります。一般的には、直線階段よりも曲がり階段の方が、レールの設計や製作が複雑になるため、費用が高くなる傾向があります。
また、工事期間も事前に確認しておきたいポイントです。階段昇降機は、住宅の状況に合わせた確認や採寸が必要です。設置そのものは比較的短期間で済む場合もありますが、現地調査、仕様の確認、製作、工事日程の調整などを含めると、余裕を持って相談することが大切です。
助成金や補助制度についても確認しましょう。介護保険の住宅改修では、手すりの取り付けや段差解消などが対象となる場合があります。一方で、階段昇降機本体については、介護保険の住宅改修だけで対応できるとは限らず、自治体独自の助成制度や障害福祉制度などを確認する必要があります。
制度の内容は、自治体や利用される方の状況によって異なります。要介護認定の有無、身体障害者手帳の有無、所得条件、設置目的、住宅の状況などによって、利用できる制度が変わる可能性があります。
「助成金が使えるかどうかわからない」
「どこに相談すればいいかわからない」
「見積もりを取る前に、おおよその考え方を知りたい」
そのような場合は、早めに専門会社へ相談することをおすすめします。制度の確認、現地調査、設置可否、概算費用をあわせて整理することで、家族で話し合いやすくなります。

ダイコーに相談できること
ダイコー株式会社では、昇降機メーカーとして培ってきた知識と経験をもとに、ご家庭や施設の階段に合わせたご相談を承ります。
階段昇降機は、ただ機械を設置すればよいものではありません。利用される方が安心して使えること、ご家族が不安なく見守れること、住まいの動線をできるだけ妨げないこと、将来的な使い方まで考えることが大切です。
たとえば、次のようなご相談が可能です。
・自宅の階段に設置できるか知りたい
・直線階段か曲がり階段か判断できない
・親のために検討しているが、本人にどう説明すればよいかわからない
・ホームエレベーターや段差解消機との違いを知りたい
・価格や工事期間の目安を知りたい
・助成金や補助制度について相談したい
・屋外階段にも対応できるか確認したい
・将来、撤去や住まい方の変更が必要になった時のことも考えたい
階段の不安は、毎日の暮らしに直結します。だからこそ、まだ大きな事故が起きていない段階で相談することが重要です。
「今すぐ設置するかどうか決めていない」
「まずは家族で話し合う材料がほしい」
「写真を見てもらって、設置できそうかだけ確認したい」
そのような段階でも問題ありません。階段の写真や寸法、利用される方の状況をお知らせいただければ、設置の可能性や確認すべきポイントを整理できます。

階段の写真だけでも、設置可否を確認できます
階段での事故は、起きてからでは取り返しがつかないことがあります。けれども、早めに住まいを見直すことで、防げる不安もあります。
手すりを付ける。滑り止めを設置する。照明を明るくする。段差を解消する。そして、階段の上り下りそのものが不安になってきたら、階段昇降機を検討する。
大切なのは、ご本人が安心して暮らせること。そして、ご家族が「転ばないだろうか」と心配し続けなくてよい環境をつくることです。
住み慣れた家で、これからも自分らしく暮らしていくために。
2階の寝室、趣味の部屋、家族との生活空間をあきらめないために。
階段に不安を感じ始めたら、まずは一度ご相談ください。
ダイコー株式会社では、階段の写真だけでも設置可否の確認を承ります。
「この階段に付けられるのか」「費用はどれくらいか」「助成金は使えるのか」など、気になることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
転んでから考えるのではなく、転ぶ前に備える。
その一歩が、ご本人とご家族の安心につながります。

ダイコー株式会社 東京本社
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